中国からの影響を受け発展してきた琉球王国は、琉球菓子にも中国風と和風が入り混じっています。そこに菓子職人たちの洗練された技法が加わり、暑い沖縄県の風土に合ったものが生まれてきました。特に日持ちのよい揚げ菓子や焼き菓子などが多くあり、祝い事などの行事や儀礼などの催しには欠かせません。
全国的に沖縄県のお菓子、おやつとして知名度が高いのが「サーターアンダーギー」で、小麦粉を卵、砂糖と合わせてこねて油で揚げた沖縄風のドーナツのこと。揚げることで生地の片側が割れ、チューリップの花が咲いたような形になるのが特徴。中国から伝わってきたお菓子と考えられており、中国菓子の「開口笑(かいこうしょう)」や「開口球(かいこうきゅう)」と似ています。「アンダーギー」はてんぷら衣のような生地を揚げたものを指しており、サツマイモや紅イモを使った「ンムクジアンダーギー」や、砂糖を使わない「白アンダーギー」という料理もあります。