甘いものがやめられない女性のための発酵あんこの健康効果と作り方【薬剤師コラム】

ついつい食べ過ぎてしまったり、食生活が乱れ、体重が気になっている方、時期によって肌の露出も増え、ダイエットを意識される方も多いのではないでしょうか。

本コラムではどうしても甘いものが食べたい!でもダイエットも成功させたい!と思う女性のための発酵あんこについてご紹介させていただきます。ダイエットに適している発酵あんこの魅力健康効果発酵あんこの作り方までお伝えしますので、ぜひお役立てください。

【発酵あんことは】
発酵あんことは

砂糖を一切使わず、小豆と米麹のみで作られたあんこのことです。
別名「小豆麹」「小豆甘酒」と呼ばれています。

発酵の過程を経ることで、麹の酵素、乳酸菌、アミノ酸などの栄養素をしっかり摂ることができます
また小豆が麹の酵素で分解されているため、砂糖不使用でも甘味を感じることができ、消化吸収もよく、腸にも嬉しいスイーツです。

【発酵あんこがダイエットに適している理由は?】

発酵あんこがダイエットに適している理由は主に以下2点です。
 ・砂糖を使用しない
 ・腸内環境を整える

もちろんダイエットだけでなく女性にとって嬉しい健康効果が期待できますので、以下ご説明します。

【発酵あんこの期待される健康効果】

発酵あんこをたべることで期待される代表的な健康効果は、『便秘解消』や『アンチエイジング』『貧血予防』『冷え改善』『むくみ改善』などがあげられますので解説させていただきます。

便秘解消効果

小豆に含まれる食物繊維(小豆100g中17.8g)、オリゴ糖、米麹に含まれる麹菌善玉菌を活性化し、便秘の改善効果が期待できます。

アンチエイジング効果

ポリフェノールには、抗酸化作用があり、ストレスや紫外線などで発生する活性酸素を消去する働きがあり、シミやシワの予防に効果的です。

小豆にはポリフェノールが小豆100g中300~600㎎含まれています。これは、ポリフェノールを多く含むコーヒー(100mlあたり200㎎)に匹敵するほどの量になります。

ポリフェノール摂取の理想量≪1日1,000~1,500mg以上

ポリフェノールの摂取量は日本国内で定められた基準はありませんが、各コーヒーメーカーの調べによると1日1,000~1,500㎎以上が理想的だとされています。

ポリフェノールは、野菜や果物にも豊富に含まれているため、いろいろな食材と組み合わせて摂取するのが良いでしょう。

貧血予防効果

成人女性の鉄分推奨量≪1日10.5mg

小豆には100g中5.4㎎鉄分が含まれており、これは成人女性の一日の摂取推奨量10.5㎎の半分に値します。

小豆は、疲れやすいやめまい立ちくらみなどがある女性に嬉しい栄養素を摂取することができ、貧血予防になります。

冷え改善効果

発酵あんこにつかう小豆、米麹どちらもビタミンB群を豊富に含む食材です。

特にビタミンB1は糖質をエネルギーに変え、体内で熱を発生するのに役立つため、冷え改善の効果が期待できます。

甘いものが好きな女性は、精製された糖質である砂糖・小麦粉を多く摂取している傾向にあります。
砂糖・小麦粉は、体を冷やす食材であり、それらを消化するために、体内で多くのビタミンB1が消費されます。

ビタミンB1は疲労を回復するためにも必要なため、砂糖・小麦粉を摂り過ぎると、体は冷え、疲れやすく、寝ても身体がだるいなどの症状を引き起こすことがあります。

小豆や米麹はそういった疲れがぬけない女性にもおすすめの食材と言えるでしょう。

むくみ改善効果

小豆のサポニンには、利尿作用があり、むくみの改善が期待できます。

また水分と一緒に、体内の余分な熱を外に出す働きがあり、イライラ怒りっぽい方や片頭痛がある方にもおすすめです。

【発酵あんこの作り方】

それでは、発酵あんこのつくり方をご説明します。

発酵あんこ材料

つくりやすい分量

小豆200g
米麹200g(乾燥)
塩1~2g

<小豆を煮る>
1.小豆を水洗いし4~5倍の水を加え、すぐに強火で煮る。
2.沸騰したらアク抜きのため煮汁を捨てる。小豆をザルにあけアクを洗い流す。
3.再び小豆の4~5倍の水を加え強火で煮始め沸騰したら弱火~中火で豆の芯がやわらかくなるまで煮る。
4.小豆と煮汁に分ける。
(2と4で出る煮汁は捨てずに、あずき水として飲むことで、水に溶け出た栄養成分を摂取することができます。)

<小豆と米麹を合わせる>
【炊飯器】
5.小豆が指で触れる温度(約60度)になったら、お釜に小豆と米麹を入れしっかりと混ぜる。
6.5に小豆のゆで汁をひたひたになるまで加え、よく混ぜる。
7.炊飯器の蓋を開けたままの状態で布巾をかけ、炊飯器の保温モードのスイッチを入れる。2~3時間おきに、底から全体を混ぜ、8時間発酵させる。
8.最後に塩を加える。

<小豆と米麹を合わせる>
【ヨーグルトメーカー】
5.小豆が指で触れる温度(約60度)になったら、ヨーグルトメーカーの容器に小豆と米麹を入れしっかりと混ぜる。
6.5に小豆のゆで汁をひたひたになるまで加え、60度で8時間セットする。
7.最後に塩を加える。

 終わりに

女性に嬉しい効果がたくさんつまった発酵あんこについてご紹介させていただきました。甘いものをやめよう!と思ってもなかなかやめられないのが現実…。では、どういったものであれば代用できるか考えるだけで、ダイエットに楽しく取り組むことができます。

美味しいお菓子に入っている砂糖や小麦粉は脳の報酬系を刺激するため、自分の意志では、なかなかやめれず、中毒になりやすいといった側面があります。

ゼロにするのは難しくても“砂糖の甘味を自然な甘さで代用する”という選択肢があれば、無理なくダイエットを健康的に行うことができます。

食事は、毎日のことなので、季節の野菜を切って亜麻仁油で和えるだけ、野菜を切って煮込むだけなど、手軽で毎日続けられる調理法を選択し、今回の食材を日々の献立作りにお役立ていただければ幸いです。


その他発酵食品やダイエット、健康管理等食に関するお悩みは、以下の食コラムもご覧ください。みなさまの参考になれば幸いです。


陳代謝を促進したり脂肪燃焼が高い食材を活用したレシピやヘルシー食材を使ったレシピなど、ダイエットをされている方におすすめのレシピを公開しております。以下、レシピをご参考いただければと思います。

薬剤師-栄養カウンセラー・冨尾ありささん

薬剤師-栄養カウンセラー・冨尾ありささん(一社)インナービューティープランナ-

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薬剤師の経験と栄養の知識を通じて「共働きのお母さんの幸せを叶える」ことをミッションに活動。
薬学と栄養学で顧客の美容・健康計画を叶えるだけでなく、調和のとれた豊かな暮らしをサポートする起業支援に従事。単なる起業支援ではなく、「魅力的に年を重ねるライフスタイル」をトータルサポートしている。
フルタイム勤務しながらフリーの仕事である料理教室・栄養セミナー受講者は1年で600人、カウンセリング薬局のべ5000人

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