沖縄県の食文化に繋がる『琉球料理』がうまれた歴史・背景について【管理栄養士コラム】

琉球料理は、歴史なしには語れない沖縄の大切な文化のひとつです。沖縄県を観光する前に琉球料理を知って、琉球料理を取り入れるのもおススメですよ。首里城は、琉球王国時代に王様が滞在していた場所。ここで当時の琉球王が貿易相手をもてなし、琉球料理を食べていたことを想像するだけで観光の魅力も倍増するかと思います。
今回は、琉球料理の歴史や特徴など魅力をたっぷりご紹介します。

  琉球料理の歴史とは
 琉球王国時代はいつ?

昔、沖縄県は琉球王国という1つの国でした。1429~1879年の約450年間が琉球王国時代です。琉球王国時代と言われてもピンと来ない方も多いと思いますが、日本の歴史でいうと、室町時代から明治時代の初めのころです。

 独自の食文化が生まれた理由とは!?

琉球料理が独自のものになった理由は、他国との貿易を盛んに行っていたからです。特に、中国と日本に影響され他国にはない食文化が生まれました。

その歴史を詳しくみてみましょう。

琉球は、1374年から中国(明)と貿易を開始。その後、14世紀ごろ東南アジアの海上では、商売人や武士を中心に略奪が行われていました。中国(明)は、この略奪対策や国内統一のため、自由貿易を禁止し、冊封制度を取り入れました。この冊封(サッポウ)とは、貢ぎ物を納める国には、王としての地位を承認し、決められた港でのみ貿易をするという仕組みです。中国(明)は、琉球・朝鮮・チベット・ネパール・など東南アジアを中心とした国々と冊封関係を結びました。

1404年 琉球は、中国と冊封関係となりました。中国から冊封の儀式を行う使団を冊封使(サッポウシ)といいます。
琉球は、冊封使の滞在中、定期的に宴会を開き、料理・泡盛・芸能でおもてなしをしました。この冊封使は、総勢400人が半年ほど滞在したといわれています。滞在期間が長く、人数の多さから、食材の調達はどのようにしていたのか、気になり調べてみましたが、詳しい詳細は見つけられませんでした。しかし、大変な国家行事だったことが想像できますね。また、冊封使の儀式は計23回、王が変わるたび行われた記録があります。

冊封使の口に合う料理を提供するため、琉球の包丁人(料理人)が中国に渡り、中国料理や菓子を習得。その後、日本(薩摩)と貿易関係を結び、包丁人は日本を訪れ、日本料理を学んだとされます。このように、中国料理と日本料理を取り入れ、琉球料理が発展したのです。

また、新しい琉球王の即位式や、冊封使の接待は、首里城の正殿前の御庭で即位式が行われていました。首里城ときくと一気に親近感がわきますね。毎年10月末から11月にかけ首里城で行われている首里城祭では、冊封儀式の再現が行われています。
首里城祭の様子はYouTubeなど動画があるので、気になった方は検索してみてくださいね。当時の様子が体感できますよ。

 琉球料理とは?

琉球料理は、宮廷儀式や行事・接待のためにつくられたもので、王様など位の高い方が食べていた宮廷料理です。庶民は、芋や島豆腐・昆布・島野菜などを中心に食べていましたが、沖縄県になった明治以降、琉球料理が上流階級の民間へ伝わり、その後一般庶民へと伝わったとされます。

また、中国(明)の冊封使へのおもてなし料理は、【冊封使饗料理】、【御冠船(ウカンシン)料理】とよばれます。琉球の宮廷料理だけでなく、フカヒレ・毛蟹・松茸など高級食材を使用した中国(明)料理や、琉球の食材を組み合わせ、冊封使の口に合うように用意されたものです。

当時の影響で、中国(明)や日本(薩摩)から伝わった行事と琉球の独自の行事が組み合わさり、旧正月清明祭鬼餅旧盆などの行事食も現在に伝えられています。

このように琉球料理は、国と日本に影響されながら、宮廷料理・庶民料理・行事食など独自の食文化に発展したのです。

琉球料理の特徴は、大まかに分けると、「豚肉料理」、「うま味を生かした料理」、「クスイムン(医食同源)料理」の3つがあげられます。
琉球料理の特徴・詳細と各種料理紹介は、次回のコラム『沖縄の食文化・琉球料理の特徴と料理紹介』でご紹介します。

 

▼参考文献
●東洋企画 「琉球・沖縄史」
●當間清弘発行 「御膳本草」
●月刊沖縄社 「琉球王国の歴史」
●刊行会編 「松山御殿物語」

沖縄料理研究家・管理栄養士 宮澤かおるさん

関東と沖縄の両拠点で、「ぬちぐすい(食は命の薬)」をモットーに沖縄の食文化や沖縄食材を広める活動中。管理栄養士として、ジュニアアスリートの栄養カウンセリング、料理教室・大学での助手、病院栄養士(内分泌系栄養指導等)、食のコンサルティング会社(TV番組料理アシスタント、商品開発、腎臓病サイト監修等)を経験され、幅広い栄養管理の知見・実績を積む。

沖縄の先代が大切にしてきた食文化、沖縄島野菜、琉球王国時代の食を次世代に伝える!という想いで関東初の沖縄料理研究家として活動中です!
沖縄県内ホテル食部門アドバイザー、泡盛メーカーコラム担当等

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