薬膳から学ぶ*冬の体と食と健康3つのポイント【国際薬膳師コラム&レシピ】

お料理やお茶を通して体のバランスを整える薬膳には、それぞれの季節に寄り添った食事で不調を予防するという考え方があり、四季が豊かな日本の食ライフを豊かにしてくれるアイディアがちりばめられています。

今回は四季のうち、最も寒い季節である冬の薬膳についてご紹介していきます。

凍てつく寒さが厳しくなる冬は、春夏と深緑が美しかった森の木々を彩る葉は、秋の紅葉を経て枯れ落ち、静かな雰囲気に包まれます。日本海側や北の地域は雪に覆われ、動物たちは冬眠に入ります。

冬の自然のなかで生活する私たち人間は、どのような食生活を送ることで健康に過ごすことができるでしょうか。冬薬膳で心に留めていただきたい体と食と健康のポイントを3つにまとめました。

冬薬膳の体と食と健康のポイント3つ

1.五臓の「腎」を元気に!エイジングケアにもおすすめ
2.寒い季節は体を温める!冷やす食べ物は暖かくなるまで我慢!
3.早寝遅起きのすすめ

冬も元気に健康でいたい、冬にあう食生活をしたいけれど旬の食材をどのように選んだら良いかわからない、なぜその食材が冬に必要なのかを知りたいという方に、冬薬膳の3つのポイントを国際薬膳師がわかりやすくご説明いたします。また、おすすめの冬薬膳レシピをご紹介しますので、お役立てくださいね。

 – 冬薬膳ポイント1 –
 五臓の「腎」を元気に!エイジングケアにもおすすめ

中医学では、冬は閉ざして蓄える「閉蔵」の季節とされています。1年分のエネルギーの源を冬にしっかりと蓄えることで、次の春夏秋冬を元気に過ごす準備をします。このエネルギーの源を「精気」をいいます。

人の五臓六腑の働きを支えている「気・血・津」と呼ばれるエネルギーや栄養をつくりだす源

冬のうちにエネルギーの源となる「精気」をしっかり養うことで、五臓六腑すべてに十分な栄養を行き渡らせることができ、次の1年間を健康に過ごすことができるのです。

そしてこの「精気」を蓄えるのが、五臓六腑の「」です。

冬はこの腎の働きが活発になるので、腎を元気にする食材を積極的にとります。
また、「腎」は人の成長や老化に深く関わります。腎を元気にすることはエイジングケアにもつながります。

冬の間にしっかり腎をケアして、健康にキレイに1年を過ごしていきましょう。

冬の季節にしっかり腎をケアするには、【腎陰・腎陽を補う】次のような食材がおすすめです。

腎陰を補う食材】

腎陰を補う食材〇
白キクラゲ、豚肉、卵、帆立、牡蠣、マテ貝、黒ごま、クコの実

腎陰・腎精:人体における陰液の根本であり、各臓腑や組織器官を滋養し潤す働き。(腎が水を蓄えていること)

冬薬膳*お肌と体調を整える!なつめクコの実薬膳茶

腎陽を補う食材】

腎陽を補う食材〇
羊肉、海老、なまこ、くるみ、杜仲茶、栗、にら、粳米、もち米、長いも、ブロッコリー、インゲン、鶏肉、牛肉

腎陽・腎気:陽気の根本で、各臓器や組織器官を温めて育てる働き。(水液を蒸騰気化する)

冷えに冬薬膳おかず*ラムチョップグリルのパプリカ添え
 – 冬薬膳ポイント2 –
 寒い季節は体を温める!冷やす食べ物は暖かくなるまで我慢!

薬膳では、「熱い場合は冷ます」「冷えている場合は温める」食材を選ぶことで、体のバランスを整えます。
冬は寒い自然の影響をうけ、人の体も冷えやすくなります。体を温める食材をとることで、寒さに負けないよう体調を保ちます。

体をなかから温める食材』

〇体をなかから温める食材〇
唐辛子、にら、しょうが、にんにく、山椒、花椒、胡椒、シナモン、羊肉、海老など

また、食べ物は人を元気にしてくれる薬としての役割を担う一方、体にとって悪影響を及ぼす場合もあります。
寒い季節に体を冷やす食材をとることは、外気の寒さで冷えた体を、内側からも冷やしてしまいます。それを避けるため、体を冷やす食べ物は気候が暖かくなるまで、できるだけ我慢したいところです!

 冬に避けたい食材


生もの(例:サラダ、お刺身)
冷たい食べものや飲みもの(例:アイスクリーム、ビール、トマト、きゅうり、ゴーヤ、すいか、バナナ、パイナップル、メロン)など

 – 冬薬膳ポイント3 –
 早寝遅起きのすすめ

ここまで冬の体を整えるための食材をご紹介してきましたが、3つめのポイントは東洋医学が説く冬の過ごし方についてみていきましょう。

中国最古の医学書「黄帝内経」に四季の過ごし方が記されています。

「冬は、夜早く寝て、朝ゆっくり起きること。
体のなかの陽の気を外に漏らさないよう、寒さを避けて、体を暖かく包むこと」

日が大地を照らす時間が短くなる冬は、日の出・日の入りの時間も短くなります。人も自然にあわせて、日の出とともにゆっくり起きて、日の入りののち早く眠りに入ることをすすめています。体にエネルギーを蓄えるためにも、睡眠時間をしっかりとりましょう
そして、寒さが体に入り込まないよう暖かくして、忙しくしすぎず、余裕をもって過ごしましょう。


 その他おすすめ冬薬膳レシピ
冬の薬膳スイーツ*かぼちゃのお汁粉
 冬薬膳コラムまとめ

冬薬膳でお伝えしたい基本の3つのポイントをみてきました。ご紹介した食材をつかって朝はお粥にしてみたり、夜はお鍋の具材に選んだりと、普段のお料理に薬膳の知恵を織りまぜながら、美味しい冬時間をゆったりお過ごしくださいませ。

国際薬膳師・松野志保さん

資格:国際薬膳師。薬膳素材専門士。スポーツマネージメント修士号。
中学校時代に住んでいた香港の食ライフが記憶に深く刻まれ、中医学の世界に魅せられ、国際薬膳師の資格を取得。 季節の薬膳、美容薬膳のほか、キッズ薬膳やメンズ薬膳、世界の料理や日本の郷土料理の薬膳アレンジを得意とする。 現在は、薬膳の執筆・カウンセリング・ワークショップ・レッスンなどの活動を行っている。

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