郷土・地域別

鯉こく*郷土料理<長野県レシピ>

地域
長野県佐久市
主な使用食材
鯉・味噌・米

鯉こく』は、輪切りにした鯉の味噌煮込み料理です。現在の肉食習慣が一般化する以前の重要なタンパク質・栄養元として利用されてきた歴史があります。日本各地に食習慣として伝わっていますが、長野県佐久地方の「佐久鯉」ブランドとともに、伝承されている長野県の郷土料理『鯉こく』をご紹介します。

◇佐久鯉の特徴◇

、養殖鯉は2年で出荷されますが「佐久鯉」は食用に適する大きさに育つまでに3~4年かかるのが特徴で、千曲川の冷たい流水により身の引き締まった鯉は、臭みがほどんどなく脂肪が適度にのった肉質となります。
・佐久市に伝わる「鯉こく」は、大胆に筒切りにして味噌で煮た汁もので、佐久地域の正月には欠かせないもの料理となっています。鯉の身は淡泊でふんわりとしていて脂がのっており、アラから良い出汁が出でます。
・鯉は泥臭いと思われがちですが、千曲川の清流で育った「佐久鯉」は刺身にしても美味しく、冷水で身を引き締めた「あらい」は、地酒とも良く合います。

〇鯉料理・鯉こく〇

鯉は、ハレの日や山国の冠婚葬祭にかかせない魚となっており、お正月に食べられる食文化が紡がれています。そこには、「病気をせず一年健康に過ごせるように」という思いが込められています。
鯉は栄養効果が高く、昔から滋養強壮に良いと言われ、「薬用魚」として親しまれています。ビタミンB1が多く含まれており、脳や神経の活性化を促す効能があります。
特に育児中のママさんにはおすすめです。タンパク質を多く含んでいるため、母乳を作る働きを活性化させる効能がありますので、滋養強壮や疲労回復にも良いので産後の体力回復に適しています。

長野県の美味しいお料理「おあがりて!」(お召し上がりください)

材料(5~6人分)

材料
分量
コイの輪切り
5切と鯉の頭
100ml
1500~2000ml
砂糖
小さじ1
味噌
100g
ごはん
20g
<お好み>ねぎ・豆腐又は凍み豆腐・粉山椒
適量
<お好み>芹
適量

手順一覧

1

【下処理】
コイを輪切りにして、熱湯に4~5分つける。その際白くなったところを水にさらした時に取る。

2

鍋に下処理したコイの輪切りを並べ、酒と水を入れる。

3

強火で煮て、沸騰しはじめたらアクを丁寧に取る。(旨味の油は取らないように)

4

アクを取り終わったら、汁が濁らないように中火にし、砂糖全部と味噌の1/3程を入れてじっくり煮る。少量の味噌とごはんをすり鉢でよくすってから混ぜ、3時間前後煮込む。

5

好みでねぎや豆腐又は凍み豆腐などを入れ、残りの味噌を溶き入れながら味をみる。

6

また、器に盛り付けた後、好みで粉山椒を振り、ゆでた芹をそえる。

ポイント

※汁の量を増やすと人数分より多くの「鯉こく」ができます。

レシピ提供元名 : 「佐久市農村生活マイスターの会 レシピ集 母から子へ 孫へ伝える佐久の味」(佐久市農村生活マイスターの会)
参照:うちの郷土料理[農林水産省]より(株)インフィニティラボ作成

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