大分県の河川流域で定着しているアユ料理に「あゆうるか」があります。
「うるか」とは塩辛のことで、三隈川、大野川などの清流でとれるアユを使って、「あゆうるか」がつくられてきました。
「うるか」には「身うるか」、「子うるか」、「にがうるか」の3種類があり、それぞれ
(1)身うるか:新鮮なアユの身、内臓を「うるか」にしたもの
(2)子うるか:アユの真子、白子を取り出し、「うるか」にしたもの
(3)にがうるか:アユの内臓のみを「うるか」にしたもの
といった特徴があります。
大分県で「あゆうるか」というと、「にがうるか」を指すことが多く、内臓を使っていることもあり、「にがうるか」の独特な苦味、渋味が多くの人に好まれています。
アユはとれる時期が限られるため、うるかは保存手段の一つとして生み出されてきました。
また、発酵食品のため胃腸をととのえる効果があるといわれており、昔から腹痛時などに重宝されてきたとのことです。
産卵期をむかえた7月から8月にかけて、身体に栄養を蓄えるため美味とされ、この時期の新鮮なアユを原料にすることで、贅沢な「あゆうるか」をつくることができ、保存食としても重宝されています。
熱々のごはんに乗せて食べたり、酒の肴にしたり、調味料として使うなど、さまざまなシーンで活用できるあゆうるか。
ぜひ、作ってみてくださいね。