日本には四季があり、季節に合わせて異なる風情を楽しむことができます。
世界遺産に登録された和食ですが、その要因の一つとして「旬の食材を取り入れた」季節を味わう食文化が挙げられます。
「春」「夏」「秋」「冬」それぞれの季節で採れる食材が異なり、その時々で美味しい料理が味わえます。これは、日本ならではの食の楽しみ方です。
今回は、そんな「四季を取り入れる料理を作るためのポイント」を
『食材』
『食器』
の2つに分けて、紹介します。
旬の食材を使う
食材には「旬」があります。
旬とは、その食材が一年を通して一番美味しく食べられる時期のことです。最近ではスーパーに行くと、一年を通して安定的に食材が販売されているので、どの食材が旬に当たるのか分かりにくくなっていますね。しかし、旬の食材をその時期に食べることは、食材を一番美味しく、栄養価が高い状態で食べることができることです。
日本は南北に長い地形のため、地域によって旬の時期がずれたり、地域では採れないものがあるのも特徴です。
以下の表に、四季ごとの代表的な旬の食材をまとめたので購入の参考にしてください。
春
野菜 :キャベツ、アスパラガス、セロリ、クレソン、たけのこ
果物 :いちご、さくらんぼ、甘夏、キウイ、マンゴー
魚介類:鯛、鰆(さわら)、わかさぎ
夏
野菜 :きゅうり、トマト、なす、ゴーヤ、ズッキーニ、とうもろこし
果物 :桃、スイカ、ブルーベリー、すもも、あんず
魚介類:うなぎ、あなご、まぐろ
秋
野菜 :しいたけ、しめじ、まいたけ、さつまいも、じゃがいも
果物 :りんご、ぶどう、いちじく、栗、柿、梨
魚介類:秋刀魚、あじ、鮭、さば
冬
野菜 :大根、ブロッコリー、白菜、かぶ、ほうれん草、小松菜
果物 :はっさく、温州みかん、きんかん、ぽんかん、デコポン
魚介類:かに、たら、かれい、ぶり
季節に合わせた食器を使う
食材以外に、季節に沿った食器を使うことでも四季を感じる食事を作ることができます。 季節ごとのポイントは下記の通りです。
春:淡い色の食器で優しい印象をつくる
春らしさの演出のポイントは、食器や小物類のカラーの選び方です。ピンクやイエロー、グリーンなどの淡いパステル調のものを選ぶと、春の草木を彷彿させるコーディネートを仕上げることができます。色彩が華やかなものを選び、食卓を明るく見せることがポイントです。旬の食材である山菜や、桜をしようしたデザートなど、春らしいメニューに合わせると、より季節感のある食卓をつくることができます。
夏:クリアな素材で涼しげな印象をつくる
夏らしさの演出のポイントは、クリアな食器を選ぶことです。暑い季節だからこそ、見た目が涼しげなガラス製の食器を選ぶと良いでしょう。また、軽くて薄手の磁器製のものも、おすすめです。その際、食器の色は白や、薄い水色を選ぶと清涼感が出ます。クリア素材のものには、漬物やマリネなど涼しげな料理と合わせると、より夏らしさを演出することができます。
秋:落ち着いた暖色であたたかい印象をつくる
秋らしさの演出のポイントは、色や素材であたたかい雰囲気を出すことです。少し寒さを感じる季節になるので、夏とは反対にあたたかさをイメージさせるような色を選びましょう。茶色やベージュ、深めの赤やイエローなど、秋の植物と同じような色を使用するのがおすすめです。また、素材はつるっとしたものよりも、ざらついたようなもののほうが、あたたかさを表現できます。栗やさつまいもなど、ホクホクした食感の食材と合わせて使用することで、より秋らしさを感じることができます。
冬:厚手の器でぬくもりの印象を作る
冬らしさの演出のポイントは、食器の厚さです。グラタン皿など、熱々のものを乗せる厚手の食器はほかほかなぬくもりを表現できます。また、素材は陶器で作られているものを選ぶと、温かさを感じることができます。ランチョンマットも薄手のものではなく、厚みのあるものや素材を選ぶことで、雰囲気が統一されます。料理はオーブンで焼いたものなど、温かいものを用意することで、より冬を表現することができます。
まとめ
いかがでしたか?
旬の食材や、季節に合わせた食器を使うことで、日々の食卓で四季を感じることができます。今回ご紹介したポイントを参考に、料理に四季を取り入れて、それぞれの季節を存分に楽しみましょう。
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