「水まんじゅう」は、くず粉とわらび粉で作られた生地であんを包み、井戸水で冷やしたまんじゅうを言います。水まんじゅうが誕生したのは明治時代といわれ、水の都といわれる大垣には、豊富な地下水を利用して野菜や果物を冷やす「井戸舟」が各家庭にあり、それを冷蔵庫代わりにしていました。そうした中、「夏に食べられる冷たいお菓子を」と開発されたのが水まんじゅう。
開発当初は、くず粉のみを使っていたそうですが、くず粉は水に溶けやすい上に、水で冷やすとかたくなってしまうので、水に強いわらび粉をまぜることで、もっちりとした食感の水まんじゅうが完成したと伝えられています。
菓子店の店頭の水槽の中、おちょこに入った水まんじゅうが冷やされる姿は水の都大垣に夏の訪れを告げる風物詩となっており、販売期間は各店舗によって異なりますが、4月から9月頃までとなっています。
冷たい地下水に漬けて冷やすよう、くず粉に水に強いわらび粉を混ぜ、柔らかく炊き上げた生地の中に、こしあんを包み陶器のおちょこに流して蒸した後、固めて作ります。