いかにんじんは、するめいかとにんじんを細切りにし、醤油とざらめ、またはみりんの甘辛いたれに漬けたおかず。にんじんとするめの食感と甘味のあるつけだれがクセになり、ご飯が良く進む一品です。100年以上前から食べられていて、家庭によって味付けが異なります。スナック菓子の味に採用されたり、かき揚げや炊き込みご飯などのアレンジ料理が展開されたりと、さまざまな形で愛されています。
北海道の郷土料理である「松前漬」とよく似ていると言われますが、松前漬には昆布が入っており、いかにんじんには入っていないという違いがあります。しかし、松前漬がいかにんじんのルーツ、あるいはその逆であるという説もあり、二つの料理にはつながりがあると考えられることが多いです。
細切りにしたするめいかとにんじんを、ざらめ(あるいはみりん)、酒、醤油を煮たてた調味液に漬けます。半日ほど置いたら完成ですが、数日漬けこむとより味が染み込みます。地域によっては仕上げにいりごまをかけることもあり、ごまの風味がプラスされ、さらにおいしく食べられるのだといいます。