蕨粉に水や砂糖を加えて加熱しながら混ぜ、冷やして固めた和菓子『蕨餅(わらびもち)』。
特に奈良は蕨粉の名産地であった事から、奈良の名物となっています。
時期を問わず、年間を通して主におやつとして食べられていますが、特に春から夏にかけてよく食べられています。
蕨餅の歴史としては、宝永6年(1709年)の東大寺大仏殿の落慶法要にお参りした人の参詣記「寧楽土産」に、「八幡前には蕨餅の茶屋あまたたてにけり」との記載があり、その頃から「蕨餅」が名物であったことがうかがえます。
蕨粉は、ワラビの根に含まれるデンプンからつくられており、製造に手間がかかり、取れる量もとても少ないため非常に希少価値の高いものとなっています。
そのため本蕨粉を使った「蕨餅」はとても貴重で高級和菓子店でも食べられるところは少ないとのこと。
(市販の「蕨餅」は、さつまいもやタピオカ、葛等から取れるデンプンを使用してつくられることが多い。)
このように大変貴重な蕨粉。
手に入るようであれば、ぜひ本格的な蕨餅を作ってみてくださいね。