沖縄グルメ×糖質(炭水化物)の選び方【管理栄養士コラム】 

沖縄グルメと言えば、【沖縄そば、ジューシー(炊き込みごはん)、タコライス、ぜんざい、紅芋タルト、パッションフルーツ、島バナナ、サーターアンダギー】など、美味しいものがたくさん!
これらの、どの料理にも糖質が含まれますが、糖質の種類が違うのです。

糖質とは、脳や身体を動かすエネルギー源になる栄養素です。
脂質は取りすぎると太るイメージがありますが、糖質は体内でエネルギー源として使われ、余った分は脂質として蓄えられるため、糖質の過剰摂取でも体脂肪が増えるのです。とは言え、過酷な減量中でないかぎり、糖質を全く食べない食事にすると、お腹がすいて間食やドカ食いが増え、お菓子をたくさん食べてしまうことも・・・。悪循環する選び方でなく、糖質の種類を知って健康的に食事選びをするきっかけにしていただけたらと思います。
今回は、沖縄グルメからみた糖質の分類、血糖値の急上昇を防ぐ選び方、糖尿病予防の5つのポイントについて解説します。

 沖縄のグルメからみた糖質の分類

栄養学の分類では、糖質と食物繊維をまとめて炭水化物と呼びます。
糖質は、一番小さい糖【単糖】の結合している数によって単糖類・少糖類・多糖類に分類されます。

 単糖類とは

これ以上分解できない最少単位の糖で、単糖が1個の糖です。ブドウ糖・果糖・糖アルコールなどがあります。ブドウ糖は、ヒトが一番多く摂取している糖で、血液中にも含まれ、エネルギー源となります。果糖は、果物やハチミツに含まれる糖で、パイナップル、マンゴー、島バナナ、などに含まれています。糖アルコールは、ヒトの消化酵素では分解されない糖で、虫歯予防のガム(キシリトール)などに利用されています。

 少糖類とは

単糖が2~10個結合している糖です。糖が2個結合したものは二糖類で、単糖類に消化され、体内に吸収されます。二糖類は麦芽糖・ショ糖・乳糖などがあります。ショ糖はおなじみのサトウキビや甜菜に多く、砂糖の主成分。麦芽糖は、麦芽やハチミツに含まれ、乳糖は哺乳類の乳汁(牛乳や母乳)に含まれています。

 多糖類とは

単糖が多数結合したもので、デンプン、グリコーゲンなどがあります。デンプンは、穀類(米・小麦粉・パンなど)、芋類、豆類に含まれ、食事から多く摂取している糖質、グリコーゲンは、筋肉に蓄えられる貯蔵糖です。 例えば、サーターアンダギー(沖縄のドーナツ)をみると、小麦粉と砂糖を使用しているので、小麦粉の多糖類砂糖のショ糖類が含まれています。沖縄ソバのソバは、小麦粉なので多糖類です。このように、【糖質】と一言でいっても、食材にはいろいろな種類の糖質があるのです。

予防するには、食事を抜かないことが大切です。さらに、空腹時の血糖値急上昇が隠れ糖尿病の原因になるので、特にお腹がすいている時は、糖質の多い食品(菓子パン、ケーキ、砂糖入りの飲み物や甘いジュース類、炭水化物中心の食事)を一気に摂取するのは控えましょう。血糖値の急上昇を防ぐには、食べる順番も大切です。野菜やたんぱく質(肉・魚・豆腐・卵)から食べ始めるなど工夫もしてみてくださいね。

 血糖値の急上昇を防ごう

糖質摂取後に血糖値が急上昇し、その後急激に下がる状態が続くと、血管を傷つけることとなり、動脈硬化のリスクや、糖尿病発症、がんや認知症の発症原因にもなることが考えられています。血糖値の急上昇がなぜいけないのか等詳細については、前回のコラムを参照ください。

 血糖値の急上昇を防ぐ選び方

「1日分の糖質摂取量が目標範囲以内なら、糖質の種類は何でもいいの?」と思うかもしれませんが、1日に摂取した糖質量はトータルで同じでも、食品(糖の種類)や食材の組み合わせによって血糖値の上がり方が違います。では、どれを選べばよいでしょうか。食事としては、「多糖類(穀類・芋類・豆類)」です。その理由としては、穀類(お米など)の多糖類は、単糖類や少糖類(二糖類)に比べると、食物繊維を含むので、血糖値の上昇が緩やかなのです。

もっと詳しくみる場合は、血糖値の上昇の指標となる「GI(グリセミック・インデックス)」が便利です。GIとは、ご飯やパンなど糖質を摂取した時の血糖値の上がり方を示したもので、単糖類のグルコースを摂取した時の血糖値上昇を100としています。ご飯や果物などを食べた時の血糖値上昇率(GI値)が食品別に指標になっているのでわかりやすいですね。

 主なGI値

グラニュー糖110、アンパン95、はちみつ88、上白糖109、ジャム82、つぶあん78、クッキー77、食パン91、バターロール83、ライ麦パン58、全粒粉パン50、精白米84、玄米56 (※1)

穀類は、精白してあるほどGI値が高く、同じ多糖類でも、白米より玄米、白い食パンより全粒粉パンの方が、血糖値の急上昇が防げる指標になります。野菜類でもGIが高い種類がありますが、野菜類はビタミン豊富なので積極的に摂取するのがおススメです。GIは、「穀類類(ご飯・パン・麵)・お菓子・清涼飲料水・砂糖類」などの数値をいま一度確認し、参考にされるとよいですね。

ジュースや炭酸飲料、コーヒーのシロップに含まれる【ブドウ糖果糖液糖・果糖ブドウ糖液糖】はサツマイモやとうもろこしを原料とし、ブドウ糖と果糖からなる異性化糖の甘味料です。食品のラベルを見ると、ジュース・調味料・市販の食パンなど色々な食品の原材料として利用されています。そのため全く摂取しないで生活するのは逆に難しいですね。この【ブドウ糖果糖液糖・果糖ブドウ糖液糖】の異性化糖だけが身体に悪いというエビデンスは見つかりませんでしたが、異性化糖は吸収が早く、ジュース類に多く含まれ、空腹時に一気飲み、ダラダラ飲むことで血糖値の急上昇や血糖値が高い状態になります。

常に血糖値が高い状態や、血糖値の急上昇を繰り返すと血管が傷つき、糖尿病や病気の誘発原因になります。異性化糖を含め、砂糖類を多く含む【ジュースや炭酸飲料、コーヒー、お菓子、菓子パン】などは、摂取頻度を見直しましょう。水分補給は無糖のお茶か水にする、コーヒーはミルクだけにする、普段飲んでいる野菜ジュースは砂糖なしか確認するなど、できることから改善されるとよいですね。 前回コラムでもご説明した通り、食物繊維を含む野菜・きのこ・海藻・こんにゃくと一緒に摂取することで血糖値の急上昇を防ぎます。毎日の食事に取り入れてみてくださいね。

  糖尿病予備軍を防ぐ5つのポイント
 1日3食食べる

食事を抜いて空腹状態になると、ドカ食いや血糖値急上昇の原因になります。

 お菓子や砂糖入りの飲み物は、摂取頻度を見直す

特に空腹時は気を付け、普段頻繁に飲む水分補給は無糖にしましょう。

 血糖値が急上昇しない食材を選ぶ&食物繊維を取り入れる

白米より玄米、白い食パンより全粒粉パン・ライ麦パンを選ぶ、食物繊維を含む食品(野菜、きのこ、海藻、大豆、こんにゃく類)を取り入れましょう。

 食後は、動く、散歩する

食後30分~1時間後、血糖値が上り始めたタイミングで運動することで、高血糖を予防できます。お仕事の方は休日にやってみてくださいね。

 青魚(サバ、サンマ、アジなど)を食べる

週に1~3回がおススメ。青魚の脂(DHA・EPA)は、血管を健康に保ち、糖尿病や動脈硬化、脳卒中などを防ぐ働きがあります。(糖尿病や高血圧の治療薬を飲んでいる方は、DHAのサプリは薬の作用を弱くする種類もあるので、必ず主治医師にご確認ください。)

糖質について色々とご紹介してきましたが、食事は生活の楽しみの1つです。
ストイックになり過ぎず、まずは上記「5つのポイント」を意識し、日常で改善できそうな点から取り入れつつ、楽しく健康的に過ごしましょう。

▼参照
※1「一番わかりやすい低インスリンダイエットの本完全攻略版」 
(著)永田孝行/朝日新聞社

沖縄料理研究家・管理栄養士 宮澤かおるさん

関東と沖縄の両拠点で、「ぬちぐすい(食は命の薬)」をモットーに沖縄の食文化や沖縄食材を広める活動中。管理栄養士として、ジュニアアスリートの栄養カウンセリング、料理教室・大学での助手、病院栄養士(内分泌系栄養指導等)、食のコンサルティング会社(TV番組料理アシスタント、商品開発、腎臓病サイト監修等)を経験され、幅広い栄養管理の知見・実績を積む。

沖縄の先代が大切にしてきた食文化、沖縄島野菜、琉球王国時代の食を次世代に伝える!という想いで関東初の沖縄料理研究家として活動中です!
沖縄県内ホテル食部門アドバイザー、泡盛メーカーコラム担当等

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