~食のお仕事解説コラム前編「料理家とはどのような職業か」「レシピ開発のお仕事」~
食情報を発信する【食ZENラボ】では、多くの料理家の皆様とご縁をいただいています。レシピ考案やコラム執筆をいただいている料理家の方々がどのような道のりで、どのようなお仕事に取り組んでいるのか、代表的なお仕事のご紹介や主要なレシピ開発のお話などを皆様にお伝えするため、今回はミールパートナーとして食ZENラボを支えいただいている庭乃桃さんに解説いただきます!どうぞよろしくお願いします♪
皆さま、こんにちは。料理・食文化研究家の庭乃桃です。
いつも食ZENラボ様のコンテンツをご覧いただきありがとうございます。今回は、そんな食ZENラボ様よりご依頼をいただきまして、「食を仕事にする」ということについてお話させていただくことになりました。
ひと口に「食」といっても、さまざまなお仕事があります。そのなかで私はここ数年、主に企業様からご依頼いただいたレシピの開発や、食にまつわるさまざまなことを文章にするお仕事に携わっております。
最近では社会全般での食への意識の高まりを受け、自己表現の場として自作の料理レシピを公開されたり、食を通じて同じ関心を持つ方々と交流を持たれたり、あるいは本格的に食の道を歩んでみたいという方がとても増えているようです。
そこで微力ながら、今回は私自身の経験を踏まえ、これまでの道のりや、日頃どのようなことに気をつけながらお仕事をしているかなど、少しだけ皆さまに「料理家」としてのお仕事の実情についてご紹介ができればと思います。
プロフィール紹介
料理・食文化研究家 / 女子栄養大学 食生活指導士。
東京大学大学院博士課程でヨーロッパ地域の歴史・文化を専攻。現地への留学を機に数年をヨーロッパで過ごすなか、生活のベースとしての「食」の大切さを改めて感じて食の道へ。その土地ごとの暮らし・風土からうまれる料理や食のありかたを学ぶ。現在は料理家として企業向けレシピの開発やスタイリング・撮影を手がけるほか、食に関する書籍・コラムの執筆や、翻訳、講演など多方面で活動中。
「料理家」とはなにか
いわゆる「料理家」「料理研究家」など、食を仕事にしている方には実にさまざまな肩書きがあります。私の場合はそれが【料理・食文化研究家】で、これは何か特別な資格の名称などではなく自称なので、自由に自分で名乗ることができます。
たとえば私の場合は、もともとは大学院で昔のヨーロッパについて研究していた関係で、関心が徐々に「食」の世界へと向き、やがては食文化や食の歴史を専門にするようになりました。そこで、レシピを開発する際などには、時にレシピや食材などの歴史的・文化的な背景などを想定したり、人が日々生きてきたその土地の季節感、食生活のあり方などをどこかに盛り込んだりできればという想いから料理・食文化研究家という肩書きを使わせていただいています。
このように、多くの場合、料理家さんにはそれぞれ得意な分野や仕事を通じて伝えたいものがあり、肩書きには、まさにそんな料理家さんそれぞれの大切な想いが込められているのです。そしてそれこそが、「食」をお仕事として続けていく上での最も大切なモチベーションにもなります。
参考情報:食関連の資格例
料理家として活躍されている皆様は、それぞれの専門分野や料理ジャンルを築きあげていくために知識習得やスキル向上、資格取得なども並行しながら経験を積んでいます。以下、食関連の資格の一例ですが、ご参考になれば幸いです。
管理栄養士・栄養士、調理師、パティシエ、認定ソムリエ・バーテンダー・唎酒師、フードアナリスト、フードコーディネーター、食生活アドバイザー、薬膳資格、野菜ソムリエ、食育資格、〇〇(食品分野名)マスター、フードスタイリスト、テーブルコーディネート資格、沖縄食材スペシャリスト等の各地域食材検定まで多くの資格があります。
つづいて、『レシピ開発』のお仕事について、解説していきます。
1 / 2
コメント